マルチリンガルメソッドで学ぶ外国語 Part2(YouTube動画の復習用)

マルチリンガル学習法 外国語学習

※本ブログは私のYouTube動画のテキスト版です。
 発音が含まれる箇所については
 元の動画を参考にして下さい。

Salut!こんにちは
今日からあなたもマルチリンガル!
理系の言語オタク日向です。

マルチリンガルメソッドで学ぶ外国語 Part2

今回はルーマニア語の「私は」という意味の単語euに焦点を当てて、
あなたがマルチリンガルになるための考え方をご紹介します。

「いきなりルーマニア語!それがマルチリンガルにどう繋がんねん?」
 と思っていませんか?

実はルーマニア語の「私は」という意味の単語を理解すれば、
あなたが多言語学習をする際に勉強時間を減らすことが可能です。

今回も言語オタクの私と一緒に
あなたがマルチリンガルになる方法を学びましょう!

    目次

  • その1 ルーマニア語のeuはラテン語のegoから生まれた
  • その2 言葉は同心円状に拡がる

その1 ルーマニア語のeuはラテン語のegoから生まれた

まずはルーマニア語の「私は」という意味の単語euは
どのように生まれたのかを知りましょう!

ルーマニア語はこちらの外国語と同じく
ラテン語から生まれた言語です。

そして、ルーマニア語で「私は」という意味の単語euは
ラテン語のegoという言葉から生まれました。

日本語では「利己主義・自分中心的」という意味のegoisimの略称として
エゴ(ego)が使われているので馴染みがある人もいるのではないでしょうか?

ほかにも自分のことをインターネットで検索するという意味の単語、
エゴサーチ(egosearching)という言葉にもエゴが含まれていますね。

そうです!皆さんは知らず識らずのうちにラテン語を使っていましたね。
そして、そのラテン語egoからルーマニア語のeuは生まれました。

正確にはegoから派生したeoという単語が
ルーマニア語のeuになりました。

ego → eo → eu

こういう変化も知ると、綴りや発音が似ているので
ルーマニア語のeuを少しは覚えやすくなったのではないでしょうか?

その2 言葉は同心円状に拡がる

その1でルーマニア語はラテン語から生まれたというお話をしました。

そして、その共通性が「私は」という意味の単語にあると理解されたかと思います。

そんなあなたにクイズです!

    ルーマニア語と同じく「私は」を意味する単語の綴りがeuである外国語は次のうちどれでしょうか?

  1. イタリア語
  2. フランス語
  3. ポルトガル語

どれか一つお選び下さい。

正解は「ポルトガル語」でした。

ポルトガル語でも「私は」という意味の単語はeuになります。
これは偶然なのでしょうか?

実は方言や外国語はその言語の発信源を中心に
同心円状に広がっていく
という性質があります。

これを理解していると、ルーマニア語やポルトガル語のように
兄弟関係にあるような外国語や方言を学ぶ際に非常に便利です。

「そんな性質があるとか言われても信じられへん!ホンマに役に立つん?」
と思う人もいるのではないでしょうか?

今度はルーマニア語と同じくラテン語から派生した
こちらの言語で同じように「私は」という意味の単語を
比較して共通点を探してみましょう!

イタリア語、スペイン語、オック語、フランス語、カタルーニャ語、ガリシア語、ポルトガル語、ルーマニア語
言語名 綴り・発音
ラテン語 ego [ɛɡoː] →eo [eɔ]
イタリア語 io [iːo]
スペイン語 yo [ʝo̞],[dʒo̞]
スペイン・南米で混在
参考:イェイスモ
オック語 jo [ʒu]
フランス語 je [ʒə]
カタルーニャ語 jo [ʒɔ]
ガリシア語 eu [ew]
ポルトガル語 eu [ew]
ルーマニア語 eu [jew]

「文字や発音を見て似ていることは分かるけど、
 そこに共通点があると言われても分かりにくいわ」と思う人もいるかと思います。

こちらの図をご覧下さい。

この図のようにラテン語の発生源であるイタリアのローマを中心に
ほぼ同心円の図を重ねてみると、
それぞれの言語の「私は」という意味の単語について
法則性が浮かび上がってくるのではないでしょうか?

例えば、フランス語、オック語、カタルーニャ語は
全てジャ行の音で似ていて、
同心円のほぼ同じ領域にあるのが分かりますか?

またルーマニア語、ポルトガル語、そしてガリシア語は
全てeuという単語で共通しています。
どの言語も円の一番外側に位置していますね。
ちなみにポルトガル語とガリシア語はもともと同じ言語です。

さらにスペイン語の場合はヤ行音とジャ行音があるのは
euとjoの中間領域にあるからではないか?と理解できますね。

言語は文化的中心地から同心円状に拡がっていき、
中心より遠くなれば、かつて中心地で使われてた古い単語やその特徴が残るという現象があります。

実はこの考え方は日本語の方言について使われている学説、
方言周圏論というものです。

今回であれば、ラテン語のegoがeoに変化したときの特徴を
ルーマニア語とポルトガル語が持っていることが該当します。

ego → eo → eu

もちろん、この法則や学説がどんな場合でも絶対に正しいということはありません。
スペイン語にはアラビア語の単語が多いとか、
ルーマニア語にはスラヴ語の単語が多いといった理由で
うまく当てはまらない場合もあるかもしれません。

しかし、今回ご紹介したように図を見て、言葉は同心円状に拡がると理解することで
記憶に残りやすく、他の言語を学ぶ足がかりにもなるので、
無作為に何ヶ国語も勉強するより効果的ではないでしょうか?

これが多言語学習法を駆使して、効率よく外国語を習得する考え方
つまり、マルチリンガルメソッドです。

まとめ

今回は「私は」という意味のルーマニア語euに焦点を当てて、
言葉は同心円状に拡がる性質があるとご紹介しました。

この考え方を持っていれば、今回のラテン系の言語だけではなく、
方言の多いアラビア語、ほかにもロシア語やセルビア語のような
スラヴ系の言語なども学びやすくなるかもしれません。

最後にチャンネルのご紹介です。
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ではさようなら La revedere!

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参考文献等

Latin

方言周圏論

イェイスモ