【単語の暗記量96%削減】語源で楽勝 フランス語 動詞Part1/ être,vouloir,pouvoir,savoirの同根語や覚え方

外国語学習

※本ブログページは私のYouTube動画の復習用のテキスト版です。
 必要に応じて動画本編をご覧下さい。

スライド(PDF)「語源でフランス語単語の暗記量97%削減_動詞Part1 /être,vouloir,pouvoir,savoirの同根語や覚え方」

【単語の暗記量96%削減】語源で楽勝 フランス語 動詞Part1/ être,vouloir,pouvoir,savoirの同根語や覚え方

Bonjour!こんにちは、理系の言語オタクの日向です!

フランス語の勉強を進めていると、
単語について以下のようなお困りごとはありませんか?

困りごと:単語の暗記

  • 単語(綴り・意味)が覚えられない
  • 初めて見る単語ばかりで動揺する
  • 昔、覚えたはずなのに思い出せない

そんなあなたにオススメなのが「語源」で覚える方法です!

語源の意味はコトバンクによると下記の通りです。

語源とは・・・
個々の単語の本来の形や意味
個々の単語の成立の由来や起源
https://kotobank.jp/word/語源-64500

私の経験上、語源で覚えると次のようなメリットがあります。
語源で覚えた方が絶対にお得ですので、是非最後までご視聴ください(>ω<)!

語源で覚えるメリット

  • 単語(綴り・意味)が覚えやすくなる
  • 新出単語でも意味を類推できる
  • 一度覚えた単語は忘れにくくなり、さらに思い出しやすくなる

では、突然ですがここでクイズです。

正解は




habiller「服を着せる」という意味でした。

もし正解した方はおめでとうございます!
きっとよくフランス語を勉強されているのでしょう。

一方で、「そんな単語知らへんわ、もう終わりや~」と思った方もいらっしゃるかもしれません
実際、勉強すればするほど、見たことのない新しい単語が出てくるのは避けられませんよね?

でもご安心ください!
そんなお悩みは「語源」を使えば、一気に解消できます。

なぜなら語源を知ることで、初めて見る単語であっても綴りや文脈から意味を類推できるからです。
そこから「よう見知ったあの単語と同じ語源なんや!」と関連付けることで楽に覚えることも可能です。

「夢物語みたいやけど、ほんまなん?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

そこで理系出身の私がその効果を試算してみました。細かい根拠については後ほどご紹介しますが、
するとフランス語学習において語源を使わずに暗記するのに比べ、なんと語源を使った学習だと
最大96%暗記量を削減できると判明しました。

これは日数で単純計算すると、365日勉強するのをたった20日に削減できるということです。
そういう意味では「語源学習は強力な武器」になると言えるのではないでしょうか?

しかしながら、日本では「語源」を使った学習というのはまだまだ浸透していないのが現状です。
その語源学習に近い感覚を日本語使用者の方に分かる例で説明すると、
漢字の「偏(へん)」で覚えることに近いかもしれません。

・氵(三水偏)
例:海、池、流、湯、油、酒
「水」に関係する意味だろうな・・・
 
・扌(手偏)
例:持、指、拾、捨、操、技
「手」に関係する意味だろうな・・・

上記は日本語使用者や漢字使用者には当たり前の感覚ではないでしょうか?
日本語学習中の外国人の中には、この知識を知らずに個別に覚えている方もいるという話を私は最近知りました。

このような漢字使用者には当たり前の感覚をフランス語でも養うことが可能です。
その鍵になるのが「語源」です。

つまり、フランス語において語源を学べば、単語が頭に入りやすくなるというわけです。

そういった「フランス語単語の語源や同起原の単語」について徹底解説します。
ぜひ私と一緒に楽しいフランス語ライフを手に入れましょう!
目次は以下です。

目次

  1. フランス語の言語系統
  2. 語源で覚える学習効果
  3. 語源を解説(être, vouloir, pouvoir, savoir)
  4. 語源による単語の使い分け

今回の動画Part1では、次の単語を解説します。
説明内容としては、語源,同根語,成り立ちです。

Part1:解説単語一覧

  • être 「~である」
  • vouloir 「~したい、~が欲しい」
  • pouvoir 「~ができる」
  • savoir 「~を知る、分かる」

「そんなん知ってる単語やわ!」と思ったかもしれませんが、お待ち下さい。
こういった数単語から10~100単語に増やせるが語源の最大の効果です。
では具体的にどういった語源で、どのような単語と同起原なのか興味はありませんか?

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フランス語の言語系統

まず最初に語源を学ぶための前提知識として、フランス語の成り立ちについてご紹介します。
「成り立ちとかの豆知識はええから、はよ語源を教えてくれ」と思う人もいるかも知れません。ここの知識があるかどうかで、暗記量の削減効果が大きく変わります。

まず言語には「語族」と呼ばれる共通起源のグループが存在します。
その中でも、フランス語はインド・ヨーロッパ語族というグループに属していて、
下図のような言語が親戚関係にあります。

例えば、インド・ヨーロッパ語族において「2」を意味する単語について比較すると、
単語の音が類似しているのが分かるでしょうか?

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1107801132928169&id=772316443143308&set=a.791486751226277

そのインド・ヨーロッパ語族の中でも、いくつかの系統がありますが、
一般的にフランス語はラテン語から派生した言語であると説明されます。

厳密にはラテン語だけではなく、系統の異なるフランク語、ギリシャ語、ガリア語からの影響があります。

実際にフランス語における単語の由来についてのデータを見ると、以下のようになっています。
ギリシャ語由来の単語は多くはないのでラテン語由来が8割といっても問題ないと思います。

◯フランス語単語の由来の割合
・88%
ラテン語系(イタリック語派)
ギリシャ語系(ヘレニック語派)
 
・12%
フランク語系(ゲルマン語派)
ガリア語系(ケルト語派)

https://en.wikipedia.org/wiki/French_language#Vocabulary

そのため下図のように例えば、初見の場合でも元のラテン語とその成り立ちを知っていれば、
関連付けて覚えやすくなるものが多数存在します。

例えば、ラテン語habēre「持つ」から先頭のHが脱落してフランス語のavoir「持つ」ができています。
ほかにも、”家”を持つという意味合いを持った単語として、habiter「住む」ができています。

こうしたフランス語の覚え方って、先生から教えてもらったことはあるでしょうか?
私としてはこうした語源を使った学習方法を強くおすすめします。効率的だからです。

ただ、一方でこういった話を聞くと「フランス語」だけでなく「語源」も学ぶため、
「むしろ覚える量増えるやん!」と思う人もいるのではないでしょうか?

でもご安心ください!
今から膨大な量の語源を覚えていく必要はないからです。
どういうことかいうと、フランス語を覚えるのに有利な言語をあなたはすでに学習済みだからです。

ではここでクイズです!
この中でフランス語由来の単語が最も多い言語はどれでしょうか?

クイズ:この中で、フランス語由来の単語が最も多い言語はどれ?

  1. 中国語
  2. 英語
  3. アラビア語

正解は




「英語」です!

日本の学校教育を受けた皆さんならお馴染みの英語は
フランス語と非常に関係が深いんです!

由来別に英単語の内訳を見ると、下図のようになります。
実は辞書上、約6割はラテン語系の由来の単語が占めています。
その中でもフランス語由来の単語が約3割占めているのが分かるでしょうか?

◯由来別での英単語の内訳
・58%ラテン語系
  ・29%ラテン語由来
  ・29%フランス語由来
・26%ゲルマン語系

https://en.wikipedia.org/wiki/Foreign-language_influences_in_English

これが意味するところは次の通りです。

①ラテン語系由来の英単語が6割を占める
 こちらは以下の式で表されます。

「フランス語≒ラテン語≒英単語の6割」

なぜなら、フランス語の成り立ちの説明のところでお伝えした通り、
フランス語はラテン語から派生した言語であり、
かつ、フランス語単語の8割はラテン語由来であるからです。

②フランス語系由来の英単語が3割を占める
実際、フランス語由来の英単語については発音が異なるだけで、
もしくは若干の綴りが違うだけで覚えやすい単語が存在します。

上記はあくまでも、英単語にはラテン語やフランス語が数多く占めているという話でしたが、
フランス語と英語で比較した場合は、どのくらい共通語彙があるのでしょうか?

ここで両言語の語彙の類似度に関する研究を見ると、
単語の由来を考慮した場合は、類似度は56%であるというデータがあるそうです。

(一部抜粋)
英語とフランス語の語彙の類似性に関しては、少なくとも他の2つの研究では、フランス語から直接受け継がれた英語の単語の数はそれぞれ28.3%と41%、その他の英語の単語のそれぞれ28.24%と15%がラテン語に由来すると推定されており、英語とフランス語の語彙の類似性は約0.56、英語とドイツ語の語彙の類似性は逆に低くなります。https://en.wikipedia.org/wiki/Lexical_similarity

これは英語学習を通して、フランス語の約6割の単語について予習済みということを意味します。
つまり、英語学習経験のある人にとって、むしろフランス語を学ぶのは有利といえます!
1から全ての単語を覚えなくてよいというのは安心しますよね!

加えて朗報があります!
そこに「語源」を覚えると、さらに最強になります。
なぜなら、インド・ヨーロッパ語族の中で「フランス語」と「英語」のように「語派の異なる言語」を相互変換できるようになるからです。

具体的な例はこのあとご紹介します。

あなたもフランス語と英語を相互変換できるようになりたいと思いませんか?

語源で覚える学習効果

さて冒頭でお伝えした語源を使った場合のフランス語学習の効果について覚えているでしょうか?
語源を使わずに暗記するのに比べ、最大96%の暗記量削減できるという試算をお伝えしました。
ここではその根拠・算出方法を具体的にお示しします。

というのも、理系出身の私としては”何となく役に立つ”というふわっ
とした説明は許せません。(笑)

効果の試算基準は以下のように設定しました。

効果の試算基準

・フランス語検定2級 3000単語
・フランス語と英語の語彙共通度 56 %
・フランス語特有単語(英語への非借用語)の割合 44%
・1単語につき、10単語の同根語・派生語があると仮定した場合
 ・語源を使って暗記量を 1/10 削減
 ・15~30同根語・派生語/単語(ChatGPT説)

試算図の説明のために用語を整理しました。

◯試算図内の用語その1
・英語と共通(潜在的に既知)
両言語間で綴りや意味が同じもしくは類似している単語のこと
例:英語 essenceとフランス語 essence
 
・フランス語特有
フランス語には存在するが、英語には借用されていない単語のこと
例:フランス語 je「私は」やaller「行く」

効果の試算図

その基準や説明を元に図に表しました。

試算図について説明すると、
まずフランス語単語3000単語中、英語と共通つまり、潜在的に既知な単語は全体の56%、1680単語を占めます。
それらの単語について、語源を使った場合、効果の試算基準に記載した仮定により、覚える量は10分の1程度に圧縮できます。
これは覚える量が実質、全体の5.6%、168単語になるということです。

一方、英語には借用されていない、フランス語特有の単語についても同じく計算すると、
実質、全体の4.4%の132単語となります。

これ以外にも見逃せない効果として、両言語で語源を共有しているという点があります。

◯試算図内の用語その2
・語源を共有
語源を共有していることで、綴り上一定の法則性がある、また意味の共通性があること
例:フランス語 vouloir「~したい、望む、~の印象を与える」,volonté「願い、意志」
  英語 would「~かもしれない、~だっただろう」,will「~だろう、~の意志がある」

これについては私の経験則による、かつ、試算のためのデータもないため、具体的な数値としては反映していません。
ですが、数値以上の効果もあるということは強調しておきます。

さて、ここまでの試算についてまとめると、
語源を使わずに暗記するのに比べ、暗記量を最大96%を削減できるということが分かりました。

つまり、あなたが本当に注力すべき新出単語は全体の4%しかないということです。
これはすごい削減効果だと思いませんか?

「語源で覚えれば、Happy!」

当チャンネルでは何本かの動画に分けてその効果を皆様に体感いただきたいと思います。

動詞Part1 語源や同根語を解説する単語

  • être 「~である」
  • vouloir 「~したい、~が欲しい」
  • pouvoir 「~ができる」
  • savoir 「~を知る、分かる」

略称と用語の紹介

単語の語源、成り立ち、同起原の単語をご紹介していくための
前提知識として、略称や専門用語について手短に紹介します。

◯名詞の性の略称表記
・男性名詞は「m」と表記
 masculin「男性の」
・女性名詞は「f」と表記
 féminin「女性の」
※細かい説明は専門サイト等を御覧ください

名詞の性については、文字通り99%の精度で判別できる方法を
過去に解説しています。こちらも好評ですので、ぜひ参考にしてください。

フランス語 名詞の性 見分け方 (YouTube動画の復習用)

◯同根語
語源が同じ単語のこと、共通の起源を持つ単語
例:ラテン語 habere 「持つ」
  フランス語 avoir 「持つ」
◯祖語
同系統の言語を比較することで、再構築された仮説上の「祖先言語」
例:インド・ヨーロッパ語族の祖語=印欧祖語
◯国際音声記号(IPA)
国際基準に従った発音記号のこと 一般的な語学書の発音記号より正確
例:avoirのIPA表記は[avwaʁ]

https://en.wikipedia.org/wiki/International_Phonetic_Alphabet

なお、私は言語学者ではないため、専門家の方から見れば、間違っている点もあるかもしれません。
もし今後フランス語を学ばれる方向けに補足事項がありましたら、コメントでいただけると幸いです。
あくまでも私は多言語学習や実践で役立つかどうかという観点で発信していますので、ご了承ください。

être 「~である」の語源、同根語、派生語

êtreの意味

◯動詞
・~である
・(助動詞) 特定の動詞(すべての再帰動詞を含む)の完了形と過去完了形を形成
・(半助動詞として)受動態を形成するために使用
 
◯名詞 (m)
存在、生き物、(不可算)存在の状態または事実

https://en.wiktionary.org/wiki/être

êtreの発音

・[ɛtʁ],[ɛtχ]
 ・[ɛ]はアに近い[e]。明るいエ
 ・[ʁ][χ]ともに“いびきの音”
他言語ではGやHで表記されることも

https://en.wiktionary.org/wiki/être
https://en.wikipedia.org/wiki/Voiced_uvular_fricative
https://en.wikipedia.org/wiki/Voiceless_uvular_fricative

êtreの語源

・印欧祖語
*h₁es-「~である」
 
・ラテン語
esse「存在する、属する、そこに、行く」

https://lrc.la.utexas.edu/lex/master/0517

同起原の単語の綴りを見ると、いずれも赤字のような共通点が見られるかと思います。

補足として、êtreにあるアクセント記号、「̂」はaccent circonflexeと呼ばれます。
この単語に限らず、アクセント記号「̂」を持つ単語については「S」の文字が脱落している可能性があります。

英語からフランス語を覚える際に役立つ法則性、傾向の一つと言えるでしょう。
但し、これはあくまでも傾向の話です。
単語によっては例外的に似ている綴りを持つ単語を区別するためにアクサン記号が付与される場合や、または歴史上誤った付加がされている場合もあります。

https://en.wikipedia.org/wiki/Circumflex_in_French#Indication_of_a_lost_phoneme

フランス語êtreと別言語との同根語

実際、フランス語êtreは古フランス語estreからSが脱落した単語だと分かっています。
もしすでにイタリア語やスペイン語を勉強されている方であれば、覚えやすいかもしれません

ほかにもêtreには人称によってesやestのような活用形がありますが、
同根語である英語のis、ドイツ語のistと綴りや意味が似ているように感じませんか?

またロシア語のесть (jestʹ)「~がある、存在する」という同根語がありますが、
こちらも発音、意味ともに共通点がありますね。

フランス語êtreと同根語・成り立ち

次はフランス語における同根語を見ていきましょう。
初見では分かりにくいかもしれませんが、成り立ちを知ると納得できるものが多いはずです。
以下の単語には「存在」や「存在や事柄に対して気がある」のような共通の意味合いがあると覚えればよいかもしれません。

以下も「存在感」という意味合いが共通してそうです。

以下の単語については後ほどご紹介する英単語を比較すると覚えやすくなります。

https://fr.wiktionary.org/wiki/prude
https://fr.wiktionary.org/wiki/preux

フランス語と英語の同根語比較

前述の通り、英語にはフランス語由来の単語が3割占めているため、
essenceのようにほぼ同じ単語もあるという話をしました。
両言語の綴りの法則性を知れば、覚えやすいものもあります。

「̂」accent circonflexeはSが脱落した可能性というの話を覚えていれば、
intérêtとinterest共通単語だと理解できるかもしれませんね。

しかしながら、すべてがそっくりそのまま同じではなく、
英語のpresentのように由来となったフランス語にはない新しい意味を持たせている場合もあるようですね。

さて以下についてはフランス語の単語だけを見ると覚えにくかったかもしれませんが、
英語に借用された単語を見ると、どうでしょうか?

それを見ると、意味合いとして「心」が「前にある」から、preux「勇敢な」という意味になったと理解できます。
さらに英語ではpride、proudのような「誇りを感じている」と意味が変化したと理解すれば、覚えやすいかもしれませんね。

êtreと同根語を覚えるための樹形図

ここまでの単語を覚えやすくするために私独自で樹形図にしてみました。
あくまでも覚えるための図で、正確な成り立ちを表しているものではないことはご理解ください。

まとめ:être「~である」

  • 発音:[ɛtʁ],[ɛtχ]。Rはいびきの音
  • 「̂」:元単語のSの脱落の場合が多い
  • 同根語:essence,intéressant,présent

vouloir「~したい、~が欲しい」の語源、同根語、派生語

vouloirの意味

◯動詞
・(他動詞)望む、願う、願望する
・(再帰的)自分を~と見る、~の印象を与える、~と思われる
◯名詞(m)
 ・意志

https://en.wiktionary.org/wiki/vouloir

vouloirの発音

・[vu.lwaʁ]
 ・[u]と[w]
 ・日本語ワ[ɰa]やウ[ɯ]より唇を丸める
・[l]については過去動画で解説「本気で学ぶロシア文字と発音」

本気で学ぶロシア文字と発音 ~なぜいつまでも日本語訛りなのか?~(YouTube動画の復習用)

vouloirの語源

・印欧祖語
*welh₁- 「選ぶ、ほしい」
 
・ラテン語
volēre 「望む」

https://en.wiktionary.org/wiki/volo#Latin

フランス語vouloirと別言語との同根語

vouloirについては最初に別言語との同根語を見るほうが理解が深まります。
実は同根語の英単語としてwill,would,well,volunteerなどがあります。
これは意外だと思いませんか?

確かによく比べてみると、フランス語のvouloirも英語のwillも
いずれも「意志や意欲」に関係した意味であることが共通していますよね。
さらに綴りの点でもフランス語では「V+母音+L」
英語では「W+母音+L」となっているという規則性があることが分かるでしょうか?

同じく、ドイツ語やロシア語の同根語と比較しても同じ規則性があるのが分かります。

このような話はフランス語専門チャンネルで扱うのは難しいかと思いますので、
多言語学習を扱っている当チャンネルだからこそできると自負しています。

vouloirと他言語を関連付けるための樹形図

フランス語のvouloirと英語のvolunteerのように語源を知ることで、理解が深まる単語は数多く存在します。

ちなみに英語のwellは「望み通りに」から「よく、上手に」という意味になっています。
全体的に良い方向に進めようという「意志」の意味が掴めれば、このあとの単語も理解しやすくなるでしょう。

https://lrc.la.utexas.edu/lex/master/2132

フランス語vouloirと同根語・成り立ち

次はフランス語における同根語を見ていきましょう。
全体として「意志、意欲、自発」に関する意味の単語が見られます。

以下は「自発性」に関係する意味を持つ単語です。

https://fr.wiktionary.org/wiki/volonté

以下は「良い」+「意志」から、「善意・慈悲」という意味の単語となります。

https://fr.wiktionary.org/wiki/bienveillant

以下も「自発性」に関係する単語となりますが、
bienではなく、ラテン語の綴りであるbénéを保っているものとなります。

https://fr.wiktionary.org/wiki/bénévole

ここまでのvouloirの同根語について、いずれもボランティアに関する意味の単語が多いので、使い分けが分からなくなりそうですよね。
こういった場合は、単に語源を学んでも難しいため、その場合の私のおすすめはChatGPTに聞いてみることです。
過去に動画を出しているので、是非参考にしてください。

ChatGPT×多言語学習 語学ミニマリスト流で人生変わります!(YouTube動画の復習用)

vouloirと同根語を覚えるための樹形図

いずれの単語も「意志」に関係しており、「V+母音+L」という綴りが共通しているのが分かるかと思います。

まとめ:vouloir「したい」

・発音:[vu.lwaʁ]
 ・[u]と[w] 日本語ワ[ɰa]やウ[ɯ]より唇を丸める
・語源:「選ぶ、欲しい」→「したい、意欲」→「善く」
・同根語volonté,bénévolat,bienveillant
 ・英語 will,would,well

pouvoir「~ができる」の語源、同根語、派生語

pouvoirの意味

◯動詞
・(助動詞)できる、してもよい、選択できる
・(非人称、代名動詞・再帰動詞、それ以外の用法で)可能である、かもしれない
・(何かをする) 権利・権限、才能を持つ
◯名詞 (m)
・力、権限、(法律) 委任状

https://en.wiktionary.org/wiki/pouvoir

pouvoirの発音

・[pu.vwaʁ]
 ・[u]と[w]
  ・日本語ワ[ɰa]やウ[ɯ]より唇を丸める
 ・[v] 下唇に上の前歯を軽く当てて発音
 ・[ʁ] “いびきの音”。他言語ではGやH

pouvoirの語源

・印欧祖語
*poti-s 「主人、夫、領主、所有者」
 
・ラテン語
potēre 「~できる」

https://lrc.la.utexas.edu/lex/master/1550#Fr

フランス語pouvoirと別言語との同根語

元のラテン語potēreやスペイン語poderなどと比べると、
フランス語のpouvoirは綴り的にやや変則的だと思いませんか?

実は、このpouvoirは後半に紹介する、あの英単語の由来になっています。
それは何だと思いますか?ぜひお見逃しなく!

フランス語pouvoirと同根語・成り立ち

全体的にフランス語と同根語の単語が英単語にもそのまま似ているので比較的覚えやすいでしょう。
以下はいずれも「実現可能性」に関する意味を持ちます。

https://fr.wiktionary.org/wiki/possible#Dérivés

次は派生語といったほうが正確かもしれません。
接頭辞と接尾辞の意味を知っていれば、類推可能なものがほとんどです。
以下は全体的には「力強い、強化する」という意味を持っています。

https://fr.wiktionary.org/wiki/puissant

次はラテン語potēre 「~できる」のようなpotenという綴りを保っている単語です。
こちらは「潜在的な可能性」という意味を持っています。

https://fr.wiktionary.org/wiki/potentiel

以下の単語はインド・ヨーロッパ祖語にある「所有」という意味を受け継いでいます。
成り立ちについては説明しませんが、これまでの解説からそれとなく分かるでしょうか?

https://en.wiktionary.org/wiki/posséder

フランス語と英語の同根語比較

さて、フランス語のpouvoirが由来となっている英単語が存在します。
それはなんと英語のpowerです!
こんな簡単で見知った単語ですら、フランス語由来だということはご存知だったでしょうか?

ここですでに説明したフランス語vouloirと英語のwillの関係を思い出してもらえると、
綴り上の法則としてフランス語ではV、英語ではWという対応があることが気づけるかもしれませんね。

上記の単語の注意点としては、
フランス語と英語でアクセントの位置や発音が異なるものがあるということです。

pouvoirと同根語を覚えるための樹形図

無理やりなところもありますが、綴りの特徴で分けるとやや覚えやすくなるでしょう。

https://fr.wiktionary.org/wiki/pouvoir#Apparentés_étymologiques

まとめ:pouvoir「できる」

・発音 [pu.vwaʁ]
 ・[u]と[w] 日本語ワ[ɰa]やウ[ɯ]より唇を丸める
・語源
 ・「主人、夫、領主、所有者」→「権力・所有権がある」
  →「実現できる、可能性がある」
・同根語:posséder,possibilité,potentialité

savoir 「~を知る、分かる」の語源、同根語、派生語

savoirの意味

◯動詞
・心や知識によって理解する。確実に知っている。
・記憶に残っている
・科学や芸術など何らかの教育を受けている
・何らかの職業や運動について熟練している
◯名詞 (m)
・知識

https://fr.wiktionary.org/wiki/savoir

savoirの発音

・[savwaʁ]
 ・[v] 下唇に上の前歯を軽く当てて発音
 ・[wa] 日本語ワ[ɰa]の唇を 丸めるほうがより[wa]に近い
 ・[ʁ]は“いびきの音”他言語ではGやHで表記されることも

savoirの語源

・印欧祖語
*sep-「味わう、試してみる」
 
・ラテン語
sapere「味がする、良識がある、知る」

意外かもしれませんが、語源としては「味」と「知る」という2つの意味を持っているようです。

https://lrc.la.utexas.edu/lex/master/1652#Lat

フランス語savoirと別言語との同根語

同根語を持つスペイン語と比較すると「知る」と「味」の単語が1文字違いなのが分かリます。
これは後ほど紹介するフランス語単語でも同じことが言えます。

フランス語savoirと同根語・成り立ち

「味」についての意味だと以下の同根語があります。

https://fr.wiktionary.org/wiki/saveur

次はsavoirの派生語と考えたほうが理解しやすそうですね。

sachantについてはsavoirの命令形や接続法現在形の活用形を確認にすると、覚えやすくなります。

https://fr.wiktionary.org/wiki/savant

次にフランス語にある同根語としてはsageがあります。
ほかにも私達、現生人類のことを「ホモサピエンス(賢い人)」と呼びますが、そのSapiensも同根語です。
なお、Sapiensについてはフランス語では英語由来の外来語扱いであり、最後のSは発音されます。

https://fr.wiktionary.org/wiki/sage

フランス語と英語の同根語比較

英単語の同根語としては以下がありますが、使う場面は限られるかもしれませんね。

savoirと同根語を覚えるための樹形図

私独自の覚え方としては下図のように「知る系」と「味系」2種類の分類してみました。
使用頻度も低いものもあるので、必要なものから覚えていきましょう。

https://lrc.la.utexas.edu/lex/master/1652#Lat

語源で分かるpouvoirとsavoirの使い分け

冒頭で語源を学ぶと暗記量を減らせるというお話をしましたが、
ほかにも副次的なメリットの一つとして、類語の使い分けができることがあります。

今回は日本語で「できる」という意味に訳されることも多い、pouvoirとsavoirの使い分けを見ていきましょう!
ここまで語源を学んだあなたなら必ず分かるはずです。

pouvoirとsavoirの違い

まず前提として、これらの単語の使い分けについては前後の文脈、使われる場面が大きく影響します。
そのため、実際には「〇〇ができる」という短文では正しく使い分けできない可能性があることは念頭に置きましょう。

◯例文:「料理ができます」
・Je peux cuisiner.[ʒə pø kɥi.zi.ne]
・文脈例
 ・材料が揃っている。キッチンが整っている。
 
・Je sais cuisiner.[ʒə sɛ kɥi.zi.ne]
・文脈例
 ・料理の技術を習得している。方法を知っている。

ここで語源の話を思い出してもらえるとどちらを使うべきかの判断ができると思います。

・Je peux cuisiner.
 ・ある時点で本当に利用・実現性に焦点
 
・Je sais cuisiner.
 ・「情報性・知識」や「技術・経験」について焦点。
   状況や実現性は考慮されていない

そういった観点で、次の例文を見た場合、どのようなニュアンス、文脈があるのか推測できそうでしょうか?
あえて答えは言いませんので、練習として少し考えてみてください。

例文:「車を運転できる」
・Je peux conduire une voiture.[ʒə pø kɔ̃dɥiʁ yn vwatyʁ]
 
・Je sais conduire une voiture.[ʒə sɛ kɔ̃dɥiʁ yn vwatyʁ]

pouvoirとsavoirの併用

それらの用法の違いがあるため、実は下記のように併用されることもあるようです。

Je sais conduire une voiture, mais je ne peux pas conduire maintenant.
「私は車を運転する能力はあるけど、今は(条件・許可等の関係で)運転できない。」

まとめ:語源で分かるpouvoirとsavoirの使い分け

「できる」と訳される場合の意味の違いをまとめると以下のような違いがあります。

◯pouvoir
・原義「主、所有者」から「権力・実現可能」
・ある時点で「実現・利用できるか」に焦点
 ・文脈例:天候が穏やか、許可がある、体調が万全
 
◯savoir
・原義「味わう、試してみる」から「熟達・熟知する」
・経験に基づき、知識や能力を身に付けている
 ・文脈例:技能・知識がある、専門資格・免許を持つ

もし使い分けを悩んだときは語源を思い出すれば、文脈・場面に合わせて妥当なものを選べるようになるでしょう!

ちなみにこういった使い分けはフランス語に限らず、他の言語でも見られます。
多言語学習をされている際はこれらも参考になるでしょう。

https://paochai.jp/media/can-in-chinese

まとめ

語源や同根語を解説した単語

  • être 「~である」
  • vouloir 「~したい、~が欲しい」
  • pouvoir 「~ができる」
  • savoir 「~を知る、分かる」

語源で覚えるメリット

  • 単語(綴り・意味)が覚えやすくなる
  • 新出単語でも意味を類推できる
  • 一度覚えた単語は忘れにくくなり、さらに思い出しやすくなる

ここまで動画をご視聴いただきありがとうございました。
ここでオーストリア出身の哲学者、ヴィトゲンシュタインの名言をお伝えします。
それは「私の言語の限界は私の世界の限界を意味する」です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン

どんな言語を学ぶ際にも、単語を考える作業は時には大変で、根気が必要だと思います。
しかし、この名言が示すように、それは単純な暗記作業ではありません。
覚えていく一つ一つの言葉が、あなた自身の視野を広げ、新しい世界を形作っているからです。

もしよろしければ、Happyフランス語ライフを目指して、これからも私と一緒に学んで行きませんか?
あなたの世界を広げていくためにきっとお役に立てるはずです!

参考サイト

テキサス大学オースティン校 インド・ヨーロッパ語辞典(英語)
https://lrc.la.utexas.edu/lex/languages

Wiktionary(英語版)
https://en.wiktionary.org/wiki/Wiktionary:Main_Page

Wiktionnaire(フランス語版)
https://fr.wiktionary.org/wiki/Wiktionnaire:Page_d’accueil

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