あなたもなれる!20ヶ国語超えビジネスマルチリンガル 欧米編 Part2(YouTube動画の復習用)

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※本ブログは私のYouTube動画のテキスト版です。
 発音が含まれる箇所については
 元の動画を参考にして下さい。

こんにちは!
今日からあなたもマルチリンガル!
理系の言語オタク日向です。

あなたもなれる!20ヶ国語超えビジネスマルチリンガル 欧米編 Part2

前回のPart1では語族という概念を知っていれば、下記のような数多くの外国語で
単語の音や意味の共通性が分かりやすくなるというお話をしました。

英語、ドイツ語、オランダ語、
スウェーデン語、アイスランド語、
イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、ルーマニア語、
ロシア語、ウクライナ語、ポーランド語、チェコ語、ウェールズ語
ヒンディー語、ペルシャ語、ウルドゥー語、ベンガル語、ギリシャ語

あなたもなれる!20ヶ国語超えビジネスマルチリンガル 欧米編 Part1(YouTube動画の復習用)

その例として英語で言うbe動詞などについて
単語の音や意味の共通点をご紹介しました。

今回はそんな語族という概念を使って単語を身につけられるツール、
Wiktionaryをご紹介します。

簡単に言えば、西洋人マルチリンガルの単語の覚え方を学べるツールと言えます。

もし今あなたがマルチリンガルでなかったとしても
Wiktionaryを使うことで、独学で効率よくマルチリンガルになることができます。

早速、クイズです。

    Wiktionaryを利用するにはいくらかかるでしょうか?

  1. 無料
  2. 月額1000円
  3. 10,000円買い切り

どれか一つお選び下さい。

正解は「1、無料」でした。
Wikipediaと同じくWikimedia財団が運営しているため無料です。

今回も言語オタクの私と一緒に
あなたがビジネスマルチリンガルになる方法を学びましょう。

こちらが今回の目次です。

    目次

  1. Wiktionaryが便利な理由
  2. Wiktionaryの使い方
  3. 検索のコツ
  4. まとめと次回予告

その1 Wiktionaryが便利な理由

語族を使った学習を実現するツールがWiktionaryです。

「Wiktionaryなんて聞いたこともないし、どないして使うねん!」
と思っている人もいるのではないでしょうか?

使い方は超簡単!皆さん大好きWikipediaと同じです!
検索欄に調べたい単語を入力し、あとは何回かクリックするだけです。

もし、あなたがこのWiktionaryを使えるようになれば、
何キロも重さがあり、何万円もする高額な専門書を買わなくてもいいんです。
さらにマルチリンガルの友人を作って単語の覚え方を毎回聞く必要もなくなります。

その2 Wiktionaryの使い方

では皆さんお待ちかねの使い方をご紹介します。
また本動画の内容は動画の概要欄にあるブログでも全く同じことを書いていますので、復習の際にお使い下さい。

まず、インターネットで「ウィクショナリー」または英語で「Wiktionary」と検索しましょう。

サイトにアクセスできたら、英語版をクリックします。
Wiktionary, the free dictionary

日本語版では欲しい情報が書いていませんので、必ず英語版を使いましょう。

もちろん、英語が大の苦手という人は翻訳ツールを使ってもらって大丈夫です。私も翻訳機能をよく使います。
Google Chromeなどのブラウザで開いている場合は、右クリックで翻訳機能が利用できます。

Google Chrome(クローム)の翻訳機能とは?設定方法から使い方を解説

いちいちブラウザで開くのが面倒という人は、スマホのアプリをインストールしておくと便利です。
ただし、自動翻訳機能は使えませんので、ご注意下さい。

ウィクショナリーリーダ
WikiSurfer for Wiktionary

あとは、検索欄に調べたい単語を入力して検索をクリックします。
仮にあなたがスペイン語で「できる」を意味するpoderが中々覚えられなかったとして、
試しにWiktionaryで検索してみましょう。

poderはスペイン語以外でも使われている単語のようですね。
下の方にあるスペイン語の箇所、Spanishをクリックします。

すると派生語、語源、発音、意味などが表示されます。
知っている英語と共通しているかどうか確認してみましょう。

下記の語源の説明に注目すると、
スペイン語のpoder英語のpowerという単語と同起源とされているようです。
よく見れば、確かに綴がdとwの一文字違いですね。

これだけでも覚えやすくはなりましたが、
他に知っている単語と関連してないか確認してみましょう。

上図の語源の説明を見ると、スペイン語のpoder
ラテン語のpossum,posseから派生したようなことが書いてありますので、
possum, posseをクリックしてみましょう。
https://en.wiktionary.org/wiki/poder#Spanish

下図のように表示されますが、よく分かりませんので、
もう少し下にある派生語の情報を見てみます。

知っているような感じのするpossibilisとpotentiaに注目すると、
そう言えば英語で、possible「可能性がある」、potential「潜在能力」という単語が
あったなと気づけるかもしれません。

もしそこで気づけなくてもその単語をクリックすると、
それが正しいことが分かります。

このようにWiktionaryを用いることで、
スペイン語のpoder
以下の英語でお馴染みの単語と起源が共通だと分かりました。
power「力」
potential「潜在能力」
possible「可能性がある」

さらにpoderという単語はスペイン語以外の
ポルトガル語、ガリシア語、カタルーニャ語などでも同じ意味で使われていることから
あなたも4ヶ国語マルチリンガルの入り口に立てたということになります。

「つまり、何でも知らへん単語をWiktionaryで調べればええんや!もう動画を閉じよう!」
と思った人もいるかもしれませんが、例で上げたようには上手く辿り着かない場合も多いです。

検索のコツを知っておかないと
「調べてみたはええけど、よう分からん単語が結局よう分からん単語と繋がってただけやった」
という風になってしまうかもしれません。

その3 検索のコツ

次はロシア語のлюбить「愛する」という単語を例に検索のコツをご紹介します。
ロシア語を全く知らないという人もいるかもしれませんが、この単語は
英語のlove「愛する」やドイツ語のlieben「愛する」と起源が同じです。

試しにWiktionaryでロシア語のлюбитьを検索してみると、
下図のように英語のloveと同じと書いてあります。
https://en.wiktionary.org/wiki/%D0%BB%D1%8E%D0%B1%D0%B8%D1%82%D1%8C

しかし、ほとんどの場合、
このように知っている単語が親切に書かれていることは稀です。

では、もし何も書かれていない場合はどういう風にすれば、
知っている単語にたどり着きやすくなるのでしょうか?

まず検索コツとして、
言語に系統図があるということを理解して頂く必要があります。

英語、スペイン語、ロシア語などが属する
インドヨーロッパ語族という言語のグループには複数の系統がありますが、
今回は西洋の言語学習で使える3つの系統を覚えておいて下さい。

    西洋の言語学習で特に使えるインドヨーロッパ語族の3つの系統

  1. ゲルマン語派:英語やドイツ語っぽいグループ
  2. イタリック語派:ラテン語から出来たグループ
  3. スラブ語派:ロシア語っぽいグループ

もちろん、これ以外にも様々な系統がありますが、
私達は学者になりたいわけではないので、細かいところまで覚える必要はありません。

しかし、この系統と階層があることを知っていれば、
上手く検索できるようになります。

例えば、ロシア語のлюбитьがどの英単語と起源が同じなのか知りたい場合は、
語源の説明にあるスラヴ祖語「Proto-Slavic *ľubiti」と
インド・ヨーロッパ祖語「Proto-Indo-European *lewbʰ-」のどちらをクリックすれば良いでしょうか?
※祖語は共通の祖先言語という意味です。

もしスラヴ祖語「Proto-Slavic *ľubiti」をクリックすると、
ロシア語と同じスラヴ語派に属しているウクライナ語、ポーランド語、スロベニア語などと比較することになります。
https://en.wiktionary.org/wiki/Reconstruction:Proto-Slavic/%C4%BEubiti

スラヴ語派は英語が属しているゲルマン語派とは系統が違いますので、
さらに上の階層にあるインド・ヨーロッパ祖語「Proto-Indo-European *lewbʰ-」 のほうをクリックします。

最後に英語が属する系統であるゲルマン語派を探し、意味が近そうな単語を探します。
今回はлюбить「愛する」と全く同じ意味の単語があるので、それクリックします。
*l(e)ubʰ-eh₂ Germanic: *lubō (“love”),

すると、英語のloveに辿り着きました。
ロシア語のлюбить「愛する」と英語のloveは起源が同じなんだなと分かります。

初めは「知らへん用語が多くて、めんどくさそうやし、そんなんできるかーい!」
と思うかもしれませんが

これを繰り返していくことで、徐々に共通点や法則性が見えてくるので、
わざわざ調べなくても類推することはできるようになります。

もちろん、全ての単語がこのように綺麗に
あなたの知っている単語にたどり着くとは限りませんのでご注意下さい。

  1. 特定の語派や~語でしか使わない
  2. アラビア語などの外来語

まとめと次回予告

今回はWiktionaryを使って、語源を使った勉強法をご紹介しました。
西洋人マルチリンガルの頭の中を覗けるツールとも言えます。

  1. Wiktionaryは無料で使える辞書サービス。語源のデータが豊富。
  2. インドヨーロッパ語族には3つの語派という系統がある
  3. 系統を知っていると、検索で知っている単語にたどり着きやすい

無料で使えて、学術的に難しい内容にも関わらず、
これほど分かりやすい情報を載せているサービスは
ほかに存在しないのでは?と私は感じています。

かつて私も無作為に丸暗記したこともありますが、語源で覚えたほうが忘れにくく、
さらに他の人に覚えてもらうときにも使えます。

私はこれを使って、ロシア語、フランス語などの覚えられない単語を
知っている英単語と関連付けることで、飛躍的に覚えれるようになりました。

その逆も可能です。

「単語はWiktionaryを使って覚えられるとしても、
そもそもローマ字以外の文字は学ぶ気がおきひんわ!」
という方もいるのではないでしょうか?

実はギリシャ文字、キリル文字も語族と同じように系統があります。
その流れさえ把握してしまえば、勉強していない文字も何となく読めるようになります。
次回の動画もご期待下さい!

最後にチャンネルのご紹介です。
私のチャンネルのキャッチフレーズは
「今日からあなたもマルチリンガル」です。

今回のようにマルチリンガルになりたいという方に向けて、
具体的な学習法や楽に習得できる考え方をご紹介しています。

YouTube,Blog,Twitter等で誰もがマルチリンガルになれる
具体的な手法をご紹介しています。個人的な語学に関する相談も可能です。

そして私の夢は次の2つです。

「誰もがマルチリンガルになれる!」
ということを全人類の常識にすること、

「誰もがマルチリンガルになれる」
そんな場を作ることです。

もしあなたがマルチリンガルになるための手法をもっと知りたいと思ったら、
または私の夢に賛同いただけたら、チャンネル登録・高評価をお願いします。

ではさようなら

リクエストやご意見は各種SNSで受け付けております。
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参考文献

Wiktionary(英語)